PROJECTわたしたちのプロジェクト
京藝本社
格子のある新社屋
伝統的意匠と街並みの継承
京都市上京区に建つ織物業本社の社屋です。
西陣織など伝統工芸を扱う歴史ある企業の社屋に調和する、京都の意匠を取り入れた建築としました。
京都で多く見られる格子は、内部から外部が見えつつも外部から内側は見られにくいという特性があり、内部と通り(外部)との関係性を調整することが可能です。
今回、開口部はアルミサッシを用いて気密性、水密性に配慮しつつ、木製の出格子や虫籠窓(むしこまど)を用いて開口率を操作することで、ギャラリー、執務室、商品を並べる広間といったそれぞれの部屋に応じた内部と外部の距離感を調整しました。
また、これらの外部の格子などに加え、遮熱性の高いガラス、内障子を採用し、室内への熱負荷が大きくなりがちな開口部の熱負荷を低減しています。
内部仕上げには、リサイクル原料を使用した材料も用いて環境面にも配慮しました。
京都では老朽化による建て替えなどで、町家の建ち並ぶ京都らしい通りの街並みが減少傾向にありますが、京都の意匠を継承した建築を新築することで、街並みの継承へ寄与することができるのではないかと思います。
photo by Daijirou Okada
- 規 模
- S造3階建
- 設計期間
- 2021.3 - 2021.6
- 施工期間
- 2021.7 - 2022.3
- 敷地面積
- 106 m²
- 延床面積
- 210 m²
- U R L
- —