Hale Luana東山

京都市東山区に建つRC造5階建てのテナント付き集合住宅です。
1階はテナント、上階は二人暮らしやファミリー向けの40㎡前後の1LDK、2LDKの住戸です。
鴨川と清水寺の間にある敷地周辺は、もともと古い木造の建物が密集しているエリアで、古くから残る多くの路地はいまでは観光客にとって撮影スポットにもなっています。
本計画では街の魅力の一つとなっている路地形状を建物に取り入れ、人を建物へと迎え入れる空間として再構築しようと考えました。
路地で多く用いられる木材を型枠として使用し、コンクリート躯体に木目を転写しています。
また、多くの路地では植木鉢が路地を彩っています。ここでは、植物と自然石を組み合わせたドライガーデンでアプローチを彩ることとしました。
床は素焼きのタイルをヘリンボーン貼りし、素朴な材料を用いながらアクセントを加えています。
エレベーターホールは、アプローチから続くヘリンボーン貼りタイル床に加え、木質感のある仕上げや間接光による照明を採用し、温かく人々を迎え入れる場を目指しました。
住戸は変形地の特性を活かし、回遊動線のある住戸やアイランドキッチンのある住戸などバリエーション豊かな6タイプとしました。
住戸内の内装仕上げは、グレー系、グレージュ系の2タイプとしています。

photo by Daijirou Okada