RESIDENCE 京都府庁前

地下鉄「丸太町」駅から徒歩10分、5階建ての新築集合住宅です。
クラシカルな雰囲気でありながら、現代のスタイルとうまく調和させることで、長く愛される上質かつ随一なレジデンスを目指しました。
京都府庁の正面にある大通り（釜座通）から繋がる正面エントランスまでの動線をメインとしていますが、西洞院通側は裏動線でありながら、街並みに調和した落ち着きのある間口の広い第二のエントランスとなっています。正面エントランスは奥まった敷地であることを活かし、路地のような空間に仕上げました。アクセントに特徴的なビーズを嵌め込んだ洗い出し、壁には大谷石を用いて趣のある雰囲気を演出しています。
ファサードは水平垂直で構成させ、穏やかなカラーを用いたシンプルなデザインとしました。共用部においても、空間になじむ落ち着いたトーンのカラーをポイントで使用しています。
細いアプローチ動線から中のエントランスへと広がる、まるで隠れ家のようなラウンジ空間を設計しました。適度な照度を保ちつつも落ち着いたホテルのような照明計画とし、居住者の方が仕事の打ち合わせや友人等との談話を楽しめるような空間としています。また、オーナーの要望により骨董品を飾ることができるショーケースを設けました。
近年テレワークへの移行が進む中で、居住建物で過ごす時間が年々増えています。そのため、この物件では共用部のラグジュアリー性と合わせ、居室はリビングを15帖以上とし、日々人々が暮らす空間に少しでもゆとりを感じられるよう考慮しています。照明は、シーンや時間に合った使い方ができる調色タイプを採り入れ、共用エレベーターには非接触型を採用し、ニューノーマルな暮らしに対応できる居住空間を実現しました。

photo by Daijirou Okada