京都市の西陣地区に建つ、2階建て4戸の木造新築集合住宅です。
敷地周辺は町家が残る街並みで景観規制の厳しい地域であり、街並みと調和するデザイン性の高いレジデンスを目指しました。
周辺環境に配慮し、路上駐車を防ぐ目的として、引っ越し車両や宅配車両などが一時停車できるように、敷地からセットバックしたオープンスペースを確保しました。二段階に設けた塀は、プライベート空間を守りつつ風情ある街並みに合わせ左官仕上げとしています。
住戸プランは4戸それぞれ違った間取りとなっています。
1階には広めのテラスを確保し、2階は勾配屋根を活用したロフト付タイプとなっており、シンプルながらも飽きのこない上質な室内空間を実現しました。
天井高は1階で2.5m、2階では最大4m確保しており、室内に明るさと開放感をもたらします。
木造は音が響きやすいことが弱点ですが、2階の床にはモルタルを打ち、遮音性を高めました。
また、通常の賃貸マンションではあまり使用されない無垢フローリングを採用し、自然の質感を感じる仕上げとしています。

photo by Daijirou Okada