京都市下京区五条通りに面した、ファミリー向け賃貸マンションを1棟まるごとリノベーションし、分譲マンションとするプロジェクトです。
現行の高さ制限では建てられない14階建てのため、最上階からは京都タワーと京都の街を一望できる、希少価値の高いマンションです。当社は共用部のデザイン設計監修として携わりました。
外観は四季の移ろいを感じる壁面緑化パネルと、シャープなガラスパネルを組み合わせた、五条通に面してリズミカルなファサードとなっています。2階部分まで既存のタイルを黒く塗装することで重厚感を演出するだけでなく、壁面緑化の緑を際立たせています。また、間接照明を用いることで日中と夜で違った印象を見せ、新たなマンションの顔となっています。
以前のアプローチは街に開かれた広くオープンな空間でしたが、エントランスへの動線を花壇など設けて蛇行させることによって、シーンの切り替えを演出しました。また京都らしさを感じる木格子のアプローチも、L型にライン照明を設けることで、モダンな雰囲気を感じさせています。
分譲マンションとして求められる快適性とラグジュアリー感を、既存の素材を活かしながら、素材や動線計画の再構築によって実現しました。適材適所にリノベーションならではの良さを組み込み、分譲マンションとしての新しい可能性を見出しました。